お知らせ
2023.02.28
Blog
「やりたい!」気持ちを引き出す為に【年少組】

年少組の生活も残りわずか…。年少組担任として、今私達にできることは何なのか日々考え、職員間で状況や課題を共有しながら、今子ども達に必要なことを考えながら、日々保育を行ってきました。
今回は、子ども達の成長が多く見られ、引き続き続けていきたいと考えている活動を2つご紹介します!
話し合い活動
先日子ども達と共に、残りの日々の過ごし方について話し合い活動を行いました。
くるみ(2歳児クラス)から進級してきた子ども達は、とてもよく覚えていて、
「次はくるみ組の友達がここのお部屋を使うんだよね!」
「僕達は2階だよ!」
と嬉しそうに話をする子ども達の姿があります。
修了式までの登園日数の残り10日あまり…どんなことをしたいと思っているのか、子ども達の思いを引き出すことが出来ればと考えています。
この1年を話し合い活動を繰り返し行う中で、自分の気持ちを言葉にする喜び、聞いてもらえる嬉しさ、恥ずかしさなども感じている様子でしたが、少しずつ自分の思いを伝えることが出来るようになってきました。
そんな子ども達が考えたことは…
①クラスを空け渡すくるみ組へ
お部屋をお掃除する?! 飾りつけをしたら喜ぶんじゃない? (年少組)楽しいよ!って教えてあげたい!
②卒園していく年長組へ
ありがとう!っ言う?! 一緒に遊びたい! またリズムもしたい! お手紙書いたらいいんじゃない?
③クラスの友だちへ
遊んでくれてありがと!って言う! バラバラになるのは寂しいな… でも隣のクラスにいるから大丈夫だよ!
それぞれへの思いを尋ねると、色々な思いをを持っていることを知り、私達も温かい気持ちになりました。
やりたい気持ちを引き出す為に
園生活の中で、やりたい!やってみたい!という気持ちを引き出す為に多く取り入れているのが、室内での運動遊びです。
年少組でも繰り返し取り入れてきた活動の一つでもあります。
室内での運動遊びの何がいいのか。広い園庭もあるんだから、室内じゃなくて、園庭でたくさん遊ばせればいいじゃないか…。そう思われる方も多くいると思います。
広い園庭で、好きな遊びをする…
子ども達を解き放った時にどんな姿が想像できるでしょうか。
幼児期の子ども達の発育発達は個人差が大きく、経験値も違います。そんな子ども達が一斉に園庭で好きなように遊ぶと、ケガをするリスクが高くなると私たちは考えます。
そこで、園庭に出る前段階として、室内での運動遊びを取り入れています。
運動遊びとは…
室内に運動装置をいくつか準備し、それを使って遊びます。室内にある、椅子や机などを使って公園の様に遊び場を作ります。決して全てが安全なものばかりではなく、ちょっと気をつけて遊ばないとあぶないんだと感じることも大切なので、デコボコがあったり、滑りやすかったりといった装置もあります。遊びながら手のひらや足裏から感覚をキャッチし、手足の使い方や力の入れ具合も学んでいきます。また、経験を通して、ボディーイメージも付き、「ここは潜れそうだな」などの感覚も学んでいくことができます。
限られたスペース、限られた装置だから子ども達も経験を通して、危険予測も立てやすく、安全を確保しながら自由に遊ぶことができるようになります。
公園の遊具も、変わらない環境でも何度遊んでも飽きずに遊ぶ子ども達の姿がありますね。室内での運動遊びでも、公園の遊具のように同じように装置を組み、徐々に展開させながら進めていきます。
室内に間隔を広くとって装置を配置するところからスタート。
子ども達の遊んでいる様子を見ながら、装置を展開させたり間隔を狭くしたりして、友達との距離感や擦れあいが出来る環境を意図的に作り、気持ちに折り合いを付けたり、物や場所の共有が出来るようになったりしていきます。
年少組でも繰り返し活動を行う中で、初めのうちは身体を動かして遊びに入ることが出来なかった子ども達も、友だちの遊ぶ様子を見て、少しずつ遊びたい気持ちを引き出すことが出来る様になってきました。保育者もそんな姿を見守り、タイミングを見計らって、遊びに入りたそうだなと感じたタイミングで
「行きたかったらどうぞ!」
「怖くなったらかえっておいでね」
と声をかけながら保育者が見守り、関わる事で、子ども達は安心して遊ぶ環境であることが分かり、自分から遊びに参加できるようになった姿もありました。
運動遊びを繰り返し経験することで、日常生活においても、言葉が多く出るようになったり、積極性が見られるようになったりと嬉しい変化がたくさん見られます。
1年間を通して…
安心した環境の中で伸び伸びと遊ぶ喜びを感じ、「やってみたい!」という気持ちをたくさん引き出すことができた1年。
今の姿が、園生活の土台となり、来年、再来年とどんな成長の姿を見せてくれるのか楽しみですね。
年少組での生活も残りわずか、1日1日を大切に、更に「やってみたい!」を引き出していくことができるよう、過ごしたいと思います。
文責:田中