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2023.03.25

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仲間と共に成長(4歳児 年中組)

桜のつぼみも膨らみはじめ、日中の暖かな日差しに春の訪れを感じる季節になりました。

こすもす組の担任となり年中組の子ども達と過ごした時間も、もうあっという間に1年が経とうとしています。

たんぽぽ組・こすもす組に進級し、ドキドキワクワクの表情で階段の手すりを捕まえながら保育室に上がってきていたあの姿が今では懐かしく思えるほど、心も体も大きく成長した年中組の子ども達!

 

同じ目的に向かって友達と協力して遊ぶ楽しさを知り、できた!という達成感や頑張った充実感を仲間と共に味わいながら成長してきた1年間だったように思います。様々な葛藤からたくさんの事を学び、できるようになった事も沢山あります。

 

今回は、幼少期の終わりまでに育ってほいし【10の姿】から、子ども達の成長を振り返ってみたいと思います。

①健康な心と体

勾配のあるのはら園での鬼ごっこや、室内での運動遊びとリトミックを通して、場所や装置に合わせた体の使い方やバランスの取り方が上手になっています。

階段の上り下りも今では手すり無しで大丈夫!

ケンケンパ遊びも上手になりました。

また、体を動かす楽しさや心地よさを知り、意欲的に遊び込めるようになってきました。「運動遊びしたい」とリクエストするほどです。

園庭の雲梯では、あそこまで行きたい!という自分の目標を立て、手にまめができるほど粘り強く頑張る姿もみられました。

 

②自立心

朝の準備や着替え、排せつの処理が自分でできるようになりました。

濡れたり汚れたりしたら、大人の声かけや手伝いがなくても、自分で考えて着替えられるようになりました。

自分でできることが増え、そのことが自信につながり、遊びの面でも自分でやりたい事、できる事を見つけて工夫しながら主体的に遊ぼうとする姿がみられます。

③協同性

クラスの枠を超えて絆を深めたのがフェスタだったように思います。

街を作るという目的に向かって、グループの友達と協力しながら気持ちを1つに活動することができました。学年全体で友達と協力し合う楽しさや充実感を味わう経験となりました。

個々の遊びから小グループ、大グループといったように、遊び方にも成長が見られ、友だちと一緒に遊ぶ楽しさを味わう姿から、仲間意識の高まりを感じます。仲間と一緒に活動する中で、様々な葛藤を経験たり、自分の思いや友達の思いを分かち合う喜びを経験しながら人との関わりを学んでいます。

 

④道徳性・規範意識の芽生え

子ども達は自分の気持ちを受け止めてもらったり、友達の気持ちを受け止めたり、友達と折り合いを付けながら、決まりを守る必要性が分かり、決まりを作ったり守ったりするようになります。

最近人気の鬼ごっこ遊びでも、ルールの大切さに気づき始め、自分たちでルールを工夫する姿がみられます。鬼に捕まらないようにバリアをし、鬼になった子が途中でリタイアしていた遊びですが最近ではバリアする場所を決めたり、捕まえやすいように帽子の色を変えたりと鬼の立場にたったルール作りもできるようになってきました。鬼の立場、逃げる立場を経験し、相手の気持ちに気づけるようになってきた素敵な成長だと思います。遊びを成立させる方法を自分達で考え、工夫しながら遊ぶ姿を微笑ましい気持ちで見守っています。

 

⑤社会生活との関わり

運動会前の吉野小学校への下見や、吉野中学校でのどんぐり広いなど、歩いて出かけた事もありました。「ここはお兄ちゃんの学校だよ! お姉ちゃんの学校だよ!」「ここで○○買った事ある!」「ママと来た事ある!」と地域の風景に目を向けて様々な思いを巡らせ、微笑ましい会話を沢山聞くことができました。

また、園舎の建て替えに伴う地鎮祭の見学にも行きました。神主さんを真剣な眼差しで見つめる姿があり、貴重な体験となりました。物事を見る視点や視野の広がり、感じ方にも成長を感じます。

 

⑥思考力の芽生え

今までは、どうするの? どうしたらいいの? と、周りの人に聞いたりやってもらったりしていた事を、自分で考えて行動する姿が増えてきました。

普段の遊びを見ても、積み木を高く積むにはどうしたらいいかなど、友達と作戦を立てたり、アイデアを出し合いながら遊べるようになってきています。

「これは○○だから、○○した方がいいと思う!」

など、物事を深く考える思考力が育ってきています。

⑦自然との関わり生命尊重

のはら園で季節を感じながら様々な遊びを体験しています。

桜の花びらやフキノトウ、どんぐりや椿の花などを見つけて「綺麗だね〜」と呟きながら遊ぶ姿も多く見られました。バッタや蝶を追いかけたり、ありの行列を辿ったりと、生き物の動きを観察しながら遊ぶ姿もありました。

五感で季節を感じながら遊ぶ体験を通して、豊かな心が育っているように思います。

⑧数量・図形・文字等への関心・感覚

正月遊びを通して文字や数への興味関心が高まりました。

かるたの読み札を読みたい!カードを沢山取りたい!という思いも強く、友達と繰り返し遊ぶ中で少しずつ文字を獲得しています。

サイコロを転がして遊ぶ双六や、数の木遊びなどを通して数への興味も高まっています。数字の歌へも興味を持ち、文字の形をイメージしながら歌えるようになりました。

積み木を重ねて遊ぶ中で様々な形に気付き、組み合わせを楽しみながら遊ぶ姿も見られます。

友達との様々な遊びを通して、楽しみながら沢山の事を吸収しています。

 

⑨言葉による伝え合い

サークルタイムや話し合い活動での発表が上手になりました。以前は「○○が楽しかった」「○○がしたい」と言う発表でしたが、今では、「どんなふうに楽しかったのか、なぜそう思うのかなど、自分の気持ちまで説明できるようになってきていて、成長を感じます。

グループ活動や自由遊びの中でも、自分の気持ちや考えを伝え合う姿が多く見られるようになってきました。

同じ遊びを共有する中で様々な葛藤がありますが、「〜だから〜がいいと思う。」「この方法はどう?」など言葉でのやり取りが増え、主体的に遊びが発展しています。

⑩豊かな感性と表現

イメージした物、作りたい物を自由に製作し、伸び伸びと表現する事を楽しんでいるいる年中組さん。小麦粉粘土、新聞紙遊び、絵の具遊び、張り子作り、段ボール製作、自然物遊び、モザイク遊び、ちぎり絵、コマやたこ作り、廃材遊びなど様々な活動を通して様々な素材に触れ、作る楽しさ、表現する喜びを味わってきました。

作った物を友達や保護者に喜んでもらったり認めてもらったりした経験が達成感に繋がり、それがまた、表現する意欲に繋がっています。

楽しい! きれい! 嬉しい! 気持ちいい! これをやってみたい! 個々の感じるままの感性を大切に、これからも表現の楽しさを感じてほしいと思います。

 

この1年、年中組の子ども達は友達と一緒に様々な事にチャレンジし、いろいろな事ができるようになりました。

子ども達の成長を近くで見守り一緒に過ごせたこと、とても嬉しく思います。

また、暖かく見守ってくださった保護者の方々に心から感謝申し上げます。

4月からは憧れの年長組さんになる子ども達の成長を、これからもずっと応援しています。

文責) 宮原

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