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2020.05.29

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つくし組 石の世界

職員室前の木の小路が最近のつくし組の遊び場。この場所は桜・はりえんじゅ・いぬしでの木の葉で包まれ、葉の間から光が差し、とても心地よい空間です。

腰を下ろして座ってみる世界。

寝転んでみる世界。

大人の目線。

子どもの目線。

同じ空間でも見る角度や天候で景色が大きく変わります。

それを感じ取るかのように、同じ場所でも日々色々な発見をし、それを保育士に指差しや喃語で伝えてくれます。大人にとっては当たり前の空間も、少し立ち止まって観察すると、小さな花や虫との出会いがたくさん。

子ども達の世界はこんなに素敵なのか…と心が温かくなります。

同じ場所で遊ぶ中で、日々違った学びや発見をしている子ども達。

前日は大雨、枕木の橋も土が流れ出し、山肌があらわになり、小石がごつごつしています。いつもとは少し違う光景でした。

 

それに気づいたA君。

じっと腰を下ろして石を集める姿が見られました。これを”つまむ”という遊びと捉え、指先の動きや刺激を深め、”つまむ”遊びを深めるために、保育士は子ども達が握れるような袋を準備しました。すると、袋が出てきたことで、①つまむ→②工夫していれるという遊びが広がりました。

集める”という遊びに広げたいときは袋ではなく、皿を準備するところですが、皿だと集めた石が歩いているうちにこぼれたり、容易に収集したりすることができるため、ここはあえて袋を準備します。

大人は何かを袋に入れることは簡単です。しかし、子ども達はまだ感覚が研ぎ澄まされていないため、大人が軍手をつけているような感覚と似ているのではないでしょうか。軍手を付けて石を拾って袋に入れる。うまく袋が開かない、石が小さくてつかみにくい、困難が多々出てきます。袋に入れたいと思ったらすごく集中しますよね。その動きや気持ちを促すための活動です。

身近な素材”石”。

この自然物ひとつで様々な動きを誘発できる。子ども達の遊びからどんな学びがあるのか、どんな育ちを引き出すことができるのか考える毎日です。

私達保育士も学び続けていますし、子ども達がその学びを与えてくれています。子どもと共に成長するとはこのことなのかな…と、感じます。

さて、石を触る子ども達の姿を見て、石の性質や素材に注目しました。

”ざらざら”、”つるつる”、”手に粉が付く”、”とがっている”様々な感覚があります。

この石の写真を見て皆さんはどんな感覚を想像しますか?

私は「書ける」でした。

小さい頃、この石を探してアスファルトに絵や字を書いて遊んでいました。私にとってこの素材の石は特別な物。この記憶が蘇ってきた瞬間でしたが、「この石書けるよ!」と、伝えるのではなく、いつか子ども達が遊びの中で同じような経験をして、特別になる瞬間があるだろうな…と思います。

その瞬間はいつだろうと考え、その時の子どもたちの表情を思い浮かべると、とてもワクワクします。

”感性にうったえる保育”

五感を刺激する活動を展開し、子ども自身の経験が今後の学びにつながることを願いながら保育を行っています。

文責:水之浦

 

 

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