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2020.12.26

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まこと先生と遊んだよ(年少)

こども指導で、作業療法士の中鶴真人先生から童具の遊び方を教えていただき、年少合同で保育者が意図して組んだ活動を取り入れてみました。

活動のねらいは「接近・共有をする中で、社会性を引き出す」でした。遊びの展開一つ一つにも必ず意味があり、活動を通じて子どもの行動にも変化が見られます。

今回この活動を通して、新たな子どもの姿や発見、向き合い方について感じること・気付くことが多くありました。

子どもが《遊びの中で学ぶ》と同じように、私達も学ぶことができることを改めて感じました。

 

 

童具でこんな遊びをしてみました。

①机の上に童具を投入し個人で自由に積む


活動のルールは、“机から童具を落さない。落としたらすぐ拾う”といったシンプルなものです。

自由にそれぞれが創造力豊かに積み上げて遊んでいきます。同じグループの友達と童具を共有しながら楽しむことができていました。

 

作ったものを崩し、中央に集める


「じゃぁ、一回崩して机の真ん中に集めるよ!」という言葉掛けに、子ども達は一斉に作っていた物を崩し、中央へ寄せていきます。

中央に集まる際、四方から子どもたちの手で押すため机から落ちてしまいます。この時、どの力加減で押したらいいか考えたり、童具の角が手のひらに当たる感覚等を受けたり、多くの刺激を受けます。

 

再度中央に集め、高く積み上げる


ここで、個人で積んでいた遊びから、グループで1つの山を作るという新たな遊びを投入されます。

この時子どもたちは、先程経験したことからの切り替えが難しく、なかなか中央で積む課題を理解する事が難しい姿が見られました。

ついさっきまで経験していた事を今の活動に実行してしまうことや、新しい遊びのルールを理解するまでに時間がかかることは、3歳児の発達として当然な姿です。何度も、遊びをこなす事によって、前の活動内容との違いに気づく事ができます。

 

高く積み上げた物同士で、高さ比べをする


「どこが1番高い?」と問うと、必ずといってよいほど子どもたちは、「僕達(私達)のが高いよ~!」と自分のグループのものを指差しをします。

この姿から、子どもたちの視野はまだ、自分のグループだけと少し狭い事や、高さの概念を完全に取得していない事がわかります。ここで、保育教諭と一緒に高さ比べをする事で、他のグループへ目を向けて興味をもつ事ができます。

また、“高さ”という数の大小の概念にも触れることが出来ます。

 

ジャンプをして、崩す


「みんなでジャンプして崩してみよう!」

思いっきりジャンプして楽しみます。この活動は、崩すことが到達目標ではなく、活動に緩急を付けることが目的です。

40分ほど集中や緊張感をもって取り組んできた子どもたちの気持ちを少し緩めることは、とても大切な場面です。ここで一旦気分転換を行い、また遊びを継続して深めていきます。

 

 

枠を机の上に置き、枠内に童具の全てを入れる


始めは、新しいルールの追加を理解することに時間がかかる子どもの姿が見られました。しかし、何度も経験を重ねることで少しずつ机の上の童具を枠内に全て入れることが出来ました。

全て積み上げた時の子ども達の達成感に満ち溢れた表情は本当に誇らしく、やり遂げた喜びや自信にも繋がる瞬間だったように感じます。

 

童具遊びの中でも色々な遊び方・使い方があります。様々な遊びのバリエーションを増やし、その時の子どもの様子を捉えて活動を取り入れていく方法を、私たちも学ぶ事ができました。

3歳児の発達を見捉え、これからも、育って欲しい子どもたちの姿を常に考えながらこの童具活動も遊びの中の一つとして継続して取り組みたいと感じました。

 

文責:武田

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